島の成り立ち

 クリスマス島は、サンゴ礁だけで構成されている島としては世界最大、東京23区とほぼ同じ面積の島です。「東京都と同じ大きさのサンゴ礁??」それがどのように形成されたのか、今の地理学を参考にしながら考察してみました。あくまで想定なので、もしかしたら、もっととんでもない方法で出来あがっているのかもしれません...。
海底の山脈の様子 地球の内部では「マントル」という、溶岩の素みたいな高温で粘性のある物質で満たされています。

その表面が冷やされて堅くなっている部分を地殻と言います。地殻はマントルの上に浮いているような状態なので、マントルの動きに影響されて動きます。

クリスマス島・ハワイ諸島や日本は「太平洋プレート」と呼ばれる地殻の上にあります。このプレートは1年間に約10cmのスピードで北西に動いています。

プレートは日本付近で沈み込んでいきます。これが地震の原因になっています。

ハワイ諸島やクリスマス島北西に延びる海底の山脈の様子を示したのが左の図です。プレートの動く方向に山脈は作られていきます。

●海洋火山島
マントルは移動しながら、地殻の所々からマグマとなって地表に吹き出します。この部分をホットスポットと呼びます。ホットスポットは移動せずに同じ場所にあります。

海中にマグマが吹き出している場所を「海底火山」と呼びます。

海底火山はそのまま成長して「海洋火山島」となる場合があります。

海洋火山島
●裾 礁(きょしょう)フリンジング・リーフ

火山島が南の海に出来た場合、暖かくきれいな海水に恵まれて、島の周囲を取り囲むようにサンゴ礁が成長していきます。

サンゴ礁は一年間に1.5cm程度成長すると言われています。(場所によって異なるようです。)

裾礁
●堡 礁(ほしょう)バリア・リーフ
活動を停止した火山島は、その下の地殻と共に北西に動きながら、火山島の重さで沈下していきます。その一方でサンゴ礁は、火山島が沈んでいく早さを上回るスピードで成長していきます。

見方を変えると、火山島の沈下は非常にゆっくりとしたスピードであるといえます。火山島やそれを支える地殻の沈降は約0.03mm/年であることがわかっています。

代表的な堡礁はオーストラリアの太平洋側、長さ2,000kmにも達する「グレート・バリア・リーフ」です。

堡礁と中央の火山島の間の海を「礁湖:ラグーン」と呼びます。堡礁がまさにバリアとなるので外海の波はラグーンには進入できません。中央の島の浸食を押さえると共に、ラグーンには様々な生態系が生まれます。

堡礁

環礁
●環 礁(かんしょう)アトール
更に火山島の沈下が進むと、火山島はついに水没してしまいます。その後、海面には環状のネックレスのような形のサンゴ礁の輪が残ります。

今のモルジブやツバルがこのよな形態になっています。これを環礁と呼びます。

環礁となった後も、火山島やその下の地殻は北西に移動しながら沈み込んでいきます。クリスマス島の変な形は、この移動しながら沈んでいく地殻に対して、サンゴ礁が頑張ってついていった結果かもしれません。

環礁
●海水面の下降
やがて氷河期がおとずれます。海水の大部分が凍結し、海水面が急激に下降します。その結果、海面にはサンゴ礁が露出してしまいます。

この氷河期は今から約7万年から1万年前まで続いた「ウルム氷期」と想定できます。ウルム氷期の最盛期は1万8千年前、その当時の平均気温は今から5〜10度低く、海水面は100メートルも低かったといわれています。

海水面の下降
●サンゴ礁の風化
空気中に露出したサンゴ礁は、乾燥し、風にさらされ、あるいは凍結し、もろい石灰質のものに変質していきます。

その上、風や波に浸食され、平坦なテーブル場のものに形を変えていきます。

サンゴ礁の風化
●6000年前
氷河期が終わり、地球がもとのように暖かくなってくると、以前と同じレベルまで海水面が上昇して、約6000年ほど前に現在の高さに落ち着きました。

このようにして今のクリスマス島が出来上がったものと推測することができます。島は想像も出来ないほどの長い年月をかけて、今の形になったと思われます。もしかすると世界で一番最初のサンゴ礁かもしれませんね。

6000年前
●参  照
 環礁がどのように出来るかを最初に考察したのはダーウィンです。彼は地殻が沈降することに伴って、サンゴ礁は裾礁堡礁環礁と進化すると考えました(1842:珊瑚礁成因論)。その検証を1952年、太平洋のエニウェトク環礁(マーシャル諸島)でラッド(H.S.Ladd)という科学者が行いました。

 ラッドは環礁でボーリング調査を行い、地下1400mで玄武岩の地層にようやく到達という結果を得ました。1400mもの間はサンゴ礁から出来上がった石灰岩で構成されていたのです。

 調査の結果1400m地下の玄武岩の年齢は5000万年前とわかりました。計算するとこの火山島の沈降スピードは0.03mm/年であることがわかります。サンゴ礁の成長スピードは1.5cm/年ですから、地殻の沈降に併せてサンゴ礁が成長し続けて来たことが証明されたのです。

 さてクリスマス島は何万年かけて出来上がったのでしょうか?

 現在大きな問題となっている温暖化による海面上昇のスピードは、サンゴ礁の成長速度を軽く上回ってしまうため、海面の上昇にサンゴ礁の成長が追いつきません。このまま温暖化を放置すると、サンゴに太陽光線が届かなくなって死滅する可能性もあるのです。

※この記事は未分離デザイン研究所が独自に推測したものです。


●サンゴ礁のことをもっと詳しく知りたい方は
http://wwwsoc.nacsis.ac.jp/jcrs/qanda.html (リーフチェックHP)
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