2009年のプロジェクト報告

 プロジェクトを主宰しております助安博之です。

 2009年も皆様のあたたかなご支援ありがとうございました。心より感謝申し上げます。

 今年は、クリスマス島に行くことは出来るのですが、ホノルルから17人乗りの小さなチャーター便のみ週1便の運行で(一度行くと一週間帰りの飛行機が来ません。チャーター便しかないのは、大幅な予算カットの現状だと思います。今現在クリスマス島は、ますますの絶海の孤島です)、大量の荷物はもちろん積むことが出来ず、一人20kgの荷物しか許されません(アメリカ便だと32kgまで大丈夫です)。何年か前にも、チャーター便のみの運行で、荷物は官僚や地元島民のものを優先され、日本からの荷物が載せられないこともありました。

 今回、僕の会社(株)ミュージックエイトのエコプロデュース部からの3人にも同行してもらい、引間均、西條進、弟の助安哲弥、僕の4人で渡航です(旅費は各自実費で)。クリスマス島のビーチで5分に1回流れる流れ星を観ながら、環境についての会議を持つのもの一つの目的です(超贅沢!)。東京の小さなオフィスで会議しても良いアイデアは出ませんからね。

 以下、時間の経過と共にご報告させていただきたいと思います。



運搬・押印業務の現地レポート
このレポートは、運搬の様子をリアルタイムにアップロードしたものです。






2009/12/2
17人乗りの小さなチャーター便。

しかし、このチャーター機内、「南極」でした。クーラーきかせすぎ、ではなく、何かが相当におかしかったんだと思います(マイナスの外気がヒューヒュー入ってきたのかな)。成田で「ジャンパー、コートお預かりサービス」に預けていたら死人が出ていたと思います。機長にあまりにも寒すぎるので(冬に半袖半ズボンでもぜんぜん平気なアメリカ人でさえも「寒い寒い」と言っていました)、「ちょっとどうにかしてください!!」とお願いしたところ(一番後ろの席から「すいませーーーん!!」と言えば前の機長に聞こえます)、ヒータがつきました。このヒーターが、命を救ってくれました。しかし、何で南の島に行くのに、ヒーターに助けれないとならないのでしょうか?という細かいことを気にしていたら南太平洋では生き残れないのでやめて、で、ついにクリスマス島に着きました。カバンには皆さんのクリスマスカードが詰まっています。








2009/12/2
クリスマス島の飛行場ターミナル。





2009/12/3
クリスマス島の郵便局へ。

今年、官公庁オフィス、銀行、郵便局の建物が台湾の援助で新たに建てられました。きれいになりましたが、郵便局と言っても12畳くらいの大きさです。




2009/12/3
郵便局長のTeekia Rui(シーキア・ルイ)さん。皆さんのカードに丁寧に消印を押していきます。
 郵便局長が「このクリスマスカードっていつまでに日本に届けなくちゃいけないの?」「もちろんクリスマス前です」「でも、次に飛行機の貨物便が来るのは、12月の20日以降だよ」「????...............今、何とおっしゃられました?今日は12月3日ですが」「だから、ここからホノルルに向かう貨物便は12月の20日イ・コ・ウ!」「...............」「じゃあ、僕らがホノルルに帰る12月10日の飛行機に載せれば大丈夫ですね、良かった良かった!なにせ、ホノルルから日本までの郵便は最低5日はかかりますからね」「ノーノー、17人乗りのチャーター便は小さいので貨物は積めないよ。積んではいけないんだよ。しかも、民間人は郵便を運んではいけないんだよ」「...............................................」

 それから、椅子で今までの人生で一番深々と座り10分間.............

 「じゃあ、こうしましょう。やはり来週の僕らの帰る便で僕らがホノルルに持って行きます。もうそれしかありませんからね。飛行機も1週間1便しか飛んでないし。そして、ハワイの郵便局には、怪しい東洋人が郵便バッグを運んできた、となると大変なことになるので(テロ警戒も厳重ですし)、こちらキリバス側の郵便局と政府から民間人が持っていくというちゃんとした書簡を提出する用意をして、ホノルルではキリバス名誉総領事にハワイの郵便局に持っていってもらいましょう。僕はアメリカに8年住んでいて、アメリカのルールが厳しいのはよーーーく分かっています。民間人が運ぶというところをクリアーしましょう」

 というもうそれしか無いベストの手段で今回もいきました。もちろん、キリバス側からの政府、郵便局からは完璧なレターをもらいました。

 クリスマス島での消印も無事押され、無事、僕らの飛行機に国際郵便のバッグも載せることが出来、そしてホノルルでもキリバス名誉総領事が僕らを空港まで迎えに来てくれて、そして無事バッグを手渡すことができました。ホノルルに着いたのが夜8時で、次の日は朝9時の飛行機で日本に帰らなくてはなりません。ハワイのキリバス名誉総領事にすべてを委ねました。

日本に到着してから、名誉総領事から「郵便局に持っていったけど、そんな例は今まで一度もないから、上のOKをもらう必要がある」と、たくさんの郵便局員が集まってきたらしいのですが、誰もが権限もなくOK待ちをするしか無い状況だったらしいです。でも、僕らには、キリバス側からの政府、郵便局からの完璧なレターがあるから絶対に通る、そう思っていた反面、でもアメリカはルールを破ったり変えたりするのは相当なことで、例えば、図書館で本を1日でも返すのが遅くなったら、次から借りれなくなるしなあ......等々考えていたら、ノドを通るものは枝豆、漬け物、湯豆腐、煮魚、豚の角煮、牡蠣鍋....ぐらいになってしまいました(ただ単に和食が食べたかっただけ、と言われるかもしれませんが.....でもけっこう不安な日々が.....)。でも、もう一つ。アメリカ人がクリスマスカードをムゲに扱うはずがない。こういう「夢」を何より大切にする国民だから......それは充分に僕は知っているので、大丈夫と思っていました。

そして、カードは無事、クリスマス前の12月20日頃に日本の皆様の元に届きました。

僕はキリバスで仕事をして10年ほどですが、まあ、いつも何かしらあります。東京で仕事をするスムース&達成率を「100」とすると、「キリバス」ではスムースさが「6」くらいでしょう。でも達成率は「98」くらいですので、ご安心を(でも、いつもホントに苦労します!!)。

また来年2010年も、皆様、どうぞよろしくお願い致します。



データ
【発行部数】
2,000セット
【送信部数】
1,034セット
日本宛:971セット  海外宛:63セット
【押印日程】 2009/12/02〜12/09
【日本での配達日】
2008年12月20日〜12月23日



2008年のプロジェクトの報告

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Merry Christmas from Christmas islandは温暖化による海面上昇の被害を受けている南の島々の現状を、多くの方々に知っていただきたいという目的でロケットミュージック・エコプロデュース部が制作・販売しています。売上の一部は海面上昇の被害を受けている現地政府に提供されています。

協力:クリスマス島クリーンアップ基金
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