3/22 気象庁から二酸化炭素増加に関する最新の状況が報告されました。桜の花もすでに満開になってしまって、今年はどうもおかしいな〜という感じですが、このままだと今年だけでは済まないのかもしれません。
|
||||||||
報道発表資料 平成1 4 年3 月2 2 日 気象庁 |
||||||||
−−国内および世界の最新状況−− 気象庁が実施している国内3地点における観測結果によれば、2001 年の大気中の二酸化炭素濃度は、前年と比較して0.7〜1.6ppm 増加しており、引き続き増加傾向にあることを示しています。また、気象庁が収集した世界の観測結果をまとめたところ、大気中の二酸化炭素濃度は、産業革命以前の値と比較すると32%の増加となっています。 日本国内の二酸化炭素濃度 気象庁は、大気環境観測所(岩手県大船渡市綾里)、南鳥島気象観測所(東京都小笠原村)、与那国島測候所(沖縄県八重山郡与那国町)の3 地点で、大気中の二酸化炭素濃度等の連続観測を行っています(図1 参照)。2001 年の二酸化炭素年平均濃度は、綾里で373.4ppm、南鳥島で371.8ppm、与那国島で373.5ppm であり、前年と比べた増加量(年増加量)は、それぞれ0.7ppm、1.5ppm、1.6ppm と引き続き増加傾向を示しています(図2、3 参照)。
2001 年の特徴的な点は、綾里の年増加量が他の地点と比較して約半分程度とかなり小さかったことです。これは、前年同時期の濃度を大きく下回った7〜8 月の低濃度が、大きく寄与したものと考えられます。 世界の二酸化炭素濃度 気象庁は世界気象機関(WMO)の温室効果ガス世界資料センター(WDCGG)を運営し、世界各国(117 地点)の観測データを収集しています。これによれば世界の二酸化炭素濃度は引き続き増加しており、2000 年の平均濃度は369ppm で、産業革命(18 世紀後半)以前の濃度(約280ppm)より32%増加しています(図4 参照)。二酸化炭素は地球温暖化に最も大きく作用する温室効果ガスです。地球規模の二酸化炭素の放出と吸収のメカニズムについては未解明の部分が多くあり、濃度変動を把握するための観測データは非常に重要となります。気象庁は今後も、WMO の全球大気監視(GAW)計画に基づく世界的な観測網の一翼を担い、二酸化炭素濃度などについて精度の高い観測を実施するとともに、その状況を的確に把握し情報の提供に努めていきます。
原文はこちらにあります。(PDFファイルです) |
||||||||
二酸化炭素濃度の単位:1ppmは容積比で百万分の一 |